「自分の人生は、本当にこのままでいいのだろうか…?」
ふと、こんなことを考えてしまうことがありませんか?
普段何気ない毎日を送り、学校や仕事などでやるべきことを日々頑張っているけれど
溜まっていた疲れやストレスがピークになってしまうと、体や心が「少し休ませて…。」と悲鳴をあげます。
心や体が疲れ切っている時、人はどうしてもネガティブになってしまいます。
その影響で、今の自分の生き方に迷いが出てしまうこともあるかもしれません。
「もしあの時、別の選択肢を選んでいたらどうなっていたんだろう?」
このようなことを考えてしまう時は、今選んだ道に迷いが出てしまったり満足できていないからなのかもしれません。
でももしかしたら、今じゃなくても決める前から分かっていたことなのかもしれない…。
小さな決断から大きな決断まで、人は常に何かを選びながら生きていきます。
ニコラス・ケイジ主演の映画『天使のくれた時間』は、そんな人生において本当に幸せな生き方をする方法や、幸福な選択をすることの大切さなど、多くのことを教えてくれる素敵な作品です。
そんな人生において大切なことを考えさせてくれた『天使のくれた時間』のあらすじを簡単にご紹介しつつ、幸せな人生を生きる考え方や選択肢の選び方などをまとめました。
※この先はネタバレを含むので、まずは作品を見てから知りたいという方は後でご覧ください。
目次
銃を持った天使が、選択しなかった別の人生を歩ませる…?!
学生時代、結婚する約束をしていた主人公ジャックと、恋人のケイト。
お互いの将来のために一時的に離れ離れになる道を選びながらも、「僕らの愛は変わらない」と誓うほど二人の愛は変わらないと思っていました。
しかし遠距離に勝てず、ジャックとケイトはその後再会することはありませんでした。
13年の月日が流れ、現在は大手金融会社の社長としてキャリア的にも経済的にも大成功しているジャック。
クリスマスなどのイベントなどもお構いなしに、ものすごいワーカホリックぶりで部下や秘書も肩をすくめるほどですが、
ある雪の降る夜、たまたま寄ったコンビニで銃を振り回した強盗事件に巻き込まれるという、厄介な揉め事に遭遇します。
ジャックはなんとか強盗犯の男性をビジネス的な交渉で説得しその場をおさめ、「みんな何かを必要としているんだ。強盗なんかせず、時には安定剤を飲みながらでも死ぬほど働いた方が良いよ」とアドバイスするも、
「俺を救おうとしているのか?アホくさ!」と男性は呆れ笑い、「いいか?これから起こることは、全てあんたが招いたことだ」と不可解な言葉を残し立ち去る男性。
なんとこの男性こそが、映画のタイトルでいう『天使』だったのです…!
選ばなかったはずの別の選択肢が、突然始まる
謎めいた言葉を残されながらも、自宅に戻り一人眠りにつくジャック。
しかし夜が開け朝になると、聞きなれない子供の声が響き渡り、周りを見渡すと全く見覚えのない部屋に。
そして隣には眠っている見知らぬ女性…ではなく、なんとそれはケイトでした。
状況が分からず戸惑い、焦って自分の自宅まで車を走らせるも、警備員からは「誰だお前は?あまりしつこいと逮捕するぞ!」と言われ、オフィスに行けば「あなたはこの会社の社長ではありません」と言い放たれる始末。
そう、ジャックは一夜明けた翌朝から
なぜか選択しなかった別の人生、つまりケイトと別れずに結婚し家庭を築いている人生に飛ばされてしまったのです。
今の生活は、本当に自分が求めているものなのか…?
これまでの生活のように買いたいものを買うこともできないし、自分を犠牲にしてまでも育児をしたり犬の散歩をしたりと、自分の思い通りにできないことへのギャップに落ち込み続けるジャック。
そしてその苦しみに耐え切れず、思いをケイトにぶつけてしまいます。しかしケイトは、
「私に今の生活に疑問や不安がないとでも思う?私だって欲しい物がすぐ手に入るような生活に憧れるわ。でもね、あなたとこうして結婚していなければ、私にとって、“確かなもの”が無くなるのよ。」
とジャックに答えます。
そして経済的な成功を得るために元の大手金融企業に勤め直そうとチャンスを掴もうとした時も、今の家や友人から離れて職場近くの場所に引っ越したいことを告げた時も、ケイトは
「本当はこの家であなたと一緒に年老いていきたかった。でも物事は変化する。
本当に転職して別の場所で暮らしたいのなら、子供を連れて2人で共有したこの家も捨てて、あなたについていくわ。
だってあなたを愛してるから。それは住所よりずっと大切なことだもの。
私は、あなたを選ぶわ。」
と優しくジャックに言います。
ケイトの言葉に、心が大きく揺れるジャック。
今の生活に自分の理想とする人生はないと感じていたジャックですが、ふと過去のビデオ映像を見ると、そこには妻であるケイトの誕生日に、友人たちの協力を得て歌を歌い、とても幸せな時間を過ごしている状況を目の当たりにします。
人生で本当に大切なのは、経済的な成功なのか、それとも家族や人間関係なのか…?
ジャックの心に大きな疑問が生まれながらも時は過ぎ、そしてジャックはこれまでの自分に欠けていた本当に大切なものに気づくのです。
現実世界に戻り、最後にパリへと飛び立つケイトを呼び止めた時のジャックの言葉は、当初のジャックからは想像もできないほどのセリフでした。
しかしこの最後のジャックの言葉は名言と言えるほど、深く心に刺さる言葉です。
本当に「幸せ」だと感じられる人生を送るための選択方法は?
『天使のくれた時間』は、人生において大切なのは何なのか?ということを考えさせられる作品です。
経済的な成功が幸福なのか、家族や人間関係に恵まれた環境での生活が幸福なのか…。
人によって幸福の感じ方はそれぞれです。
小さなものから大きなものまで、人は常に多くの選択を迫られながら生きています。
ほんの些細な決断ならさほど後悔することはないですが、今後の自分の人生を大きく変える可能性のある選択肢の決断に迫られた時には、すぐに決断できないほど重い悩んでしまいます。
しかし、選択肢を絞って自分の納得する決断をしたと思っていたものの、ある時「本当にこの選択をして良かったんだろうか…?」と後になってまた悩んでしまうことはありませんか?
少し疲れが出ただけで、翌朝起きたらすぐに気分が切り替わった!ということもあるので、その場合は特に気にする事はないと思います。
ですがこの迷いがずっと続いているのなら、今自分の生活は本当に幸せな生き方ではないのかもしれません。
いや、本当は理想の人生があることは心の奥底で分かっているけれど、行動に移すのが怖くて今の生活を無理やり「これで幸せなんだ」と思おうとしているだけなのかも…。
人生は『天使のくれた時間』のように、別の選択肢を選んだ道を見ることはできません。
どちらか一方を選べば、もう一方は当然消えてしまいます。
しかし、だからこそ自分の心の奥底にある「本当の幸せ」に近づくための選択肢を選ぶ必要があるのだと僕は思います。
自分が本当の幸せを追い求めようとする道は、もしかしたらとても険しく辛いことだらけの道かもしれません。
家族や恋人、友人に反対されてしまうこともあるかもしれません。
しかし、ただ理想を思い続けるだけで行動しなければ、何も変わりません。
本当の幸せに少しでも近づき、そして実現させるためには、怖くても覚悟を決めて動き出さなければなりません。
もしかしたら、その決断をしたことであなたの元を離れる人もいるかもしれません。
でも、本当にあなたのことを思っている人は、あなたの幸せそうにしている姿を見れることこそが幸福なので、あなたにとって本当に必要な人だけがあなたのそばに残ってくれるはずです。
本当に「幸せ」だと感じられる人生を送るためには、自分の心の奥底にある声にしっかりと耳を傾け、『天使のくれた時間』のジャックのように、怖くても不安でも行動を起こすことが、何よりも大切なことだと思います。
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